<新・ジョージ・ワシントンの桜の木(注)>
今からかれこれ5年ほど前の、悲しくも笑えるエピソードだ。
アメリカの片田舎の少年が、斧の切れ味を試したくなり、父親が大切にしていた桜の木を切り倒してしまった。
父親は息子が犯人にちがいない、と感づいていたが、こころみに尋ねた。
「あの美しい桜を切ったのは誰か。お前は知っているか」
問われた少年は、しゃあしゃあと答えた。
「メキシコから来た、移民の子が切ったんだ」
それを聞いた父親は、けっして息子を咎めることもなく、こう諭した。
「嘘をつくと、善人にはなれない。しかしアメリカの、大統領になれる」
もちろんその当時、彼らの大統領は、かのドナルド・トランプだったのだ。――
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<論理的思考力>
競馬の話である。
1989年、第14回エリザベス女王杯(G1)で、サンドピアリスという馬が優勝した。
20頭中20番人気。誰もがノーマークの超穴馬だった。
単勝配当が43060円の、スーパー万馬券となった。
レース後には、勝利騎手インタビューがある。その最後に、
「ファンのみなさまに、何か一言お願いします」
と促された岸滋彦騎手が、スタンドに向かって手を振りながら叫んだ。
「みなさん、ご声援どうもありがとうございました!」
「みなさん」が応援していたら、単勝万馬券になんかなりはしない。
馬券を外した場内のファンは、余計なことしやがって、とみんな舌打ちしていたところだった。
そんな当たり前の理屈に、思い至るだけの、論理的頭脳が欠けていたのか。
それともすべてを承知の上で、ついつい定番の挨拶が、口をついてしまっただけなのか。
いずれにしても、インタビューを聞いていたファンは、ただただ苦笑いするしかなかったものだ。――
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<おとぎ話に罪はないのか>
その昔、ライオンさんと仲良く遊ぶような、絵本があった。
絵本を信じた女の子が、動物園のライオンの檻にもぐり込んで、食い殺された。
この場合、おめでたい絵空事を教えた、絵本の作者に罪はないのか?
――以上が我が日本の、お花畑の国防の寓喩であることを、知る者は幸いである。……
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<日本列島のなりたち――地質学講義>
現在の日本列島は、かつてはユーラシアの大陸の一部であった。
今からおよそ3000万年前から、日本海が形成されて、分離が始まった。
一体その、理由は何だろう?
おそらくは天地(あめつち)には、すでに未来図が見えていた。
このままだったらきっと来(きた)るであろう、おそろしい事態がわかっていた。
中国共産党の奴隷となり、ロシアがほしいままに振る舞う――そんな世の中が来ることを知っていたので、勘弁してよと、とっとと逃げ出してきたのにちがいない(笑)
要するに習近平と、プーチンのことが、大嫌いだったのだ。
あんな鬼畜のようなやつらとは、似ても似つかない我ら大和の民族だけの、和魂(にぎたま)の国を、きっと創りたかったのだ。――
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