スシロー訴訟は経営陣の責任逃れ

 スシローが例の「ペロペロ動画」の少年に、6700万円の損害賠償を求めて、裁判を起こしたらしい。(注)

 その件でネットでは、ちょっとした論争が起きているようだ。
 片や、少年に更生のチャンスを与えるべきだ、という温情派・人権派。片や、厳罰を主張する強硬派。

 しかし俺に言わせりゃあ、どちらもまったくの見当外れだ。

     *

 今回の裁判の争点は、全然そんなことじゃあない。スシローの
「客離れ→業績不振(純利益8割減)→株価下落」
 が、本当に少年の行動で引き起こされたのか、という因果関係だ。

 言うまでもなく答えは、NOだ。
 スシローの経営不振が、
「戦略ミス+値上げ+度重なる不祥事(おとり広告など)」
であることは、ビジネスの世界では常識だ。(注)
 ペロペロがあったからあの店には行きたくない、なんて話は、かつて聞いたこともない。
 迷惑動画なら、くら寿司だってやられてるわけだから。

 もちろんスシローだって、本当はそんなことはわかっている。
 それでも裁判を起こした理由は、ただ一つ、経営陣の責任逃れにきまっている。

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 本来なら株主から集中砲火を浴びて、辞任しなければならないような状況だ。
 そんなときに今回の騒動が起きて、むしろ渡りに船だったわけだ。

 これ幸いと、客離れの責任を少年一人に押し付けた。まんまとスケープゴートに仕立て上げて、自分たちは頬かむりというわけだ。
 そんな薄汚い連中の、思い通りにしてはいけない。まかり間違っても、勝訴なんかさせてはいけない。

 公明正大な裁判官様。いたずらをした高校生ではなく、むしろ卑怯な策を弄する大人たちの方に、どうかきつくお灸をすえてやってほしい。
「少年が悪いんじゃない。会社がつぶれそうなのは、そもそも、あーたのせいでしょ」
と手厳しい判決を、言い渡してほしい。 

 別にペロペロ少年を、かばうつもりはない。
 はっきり言ってこの手のアホは、生きる価値もない。死刑にしてもいい、くらいに思っている。
 でも今回にかぎっては、もっと懲らしめなきゃいけない、やつらがいるんだよ。――

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