お父さんがいるのは、天国とはかぎらない

 よくテレビのインタビューとかで出てくる、「天国のお父さんが――」っていうセリフ。

 あれは何とかならないのかね。

 どうして天国だってわかるんだ? 地獄かもしれないじゃないか。
 ふつうは、二分の一の確率だろう。 

     *

 よく事件や事故で子供が亡くなると、ニュースの最後に「将来は〇〇になりたかったという」みたいな、おまけがつくよね。

 あんなお涙頂戴の付け足しが、必要なのか? 客観的な報道に、徹しろよ。

 おやじのときにはあんなこと、絶対に言わないよね。
 おやじだって、夢があったかもしれない 。何かになりたかったも、しれないじゃないか?――
 まあ今さら、なれるわけねーけど(泣)

     * 

 政治家の失言問題が、しばしば物議をかもす。
 「うな丼」をやらかしたのは、記憶に新しい。
 常連は森喜朗、麻生太郎あたりで、さしずめ失言のデパートだ。何度「陳謝」しても、こりずに繰り返す。身に染みついた、性癖となっている。

 政治家の本能で、聴衆を引き付けたいと思う。そのために、話を面白くしようとする。受けを狙う。
 そのうえ、いったん笑わせる快感を覚えてしまうと、病みつきになる。何とかまた愉快な、人気者になろうとする。
 ところが誰も傷つけずに、無難な線で笑いを取るには、特異な才能が必要だ。
 誰かを、何かをおちょくって笑わせるのが一番簡単だから、どうしても失言となる。

 絶対失言をしたくなければ、岡田克也を見習うといい。
 受けなんて、けっして狙わない。
 いつもむっつりと無表情な、つまらなそうな顔をして、淡々と政治に当たる。
 あれならどう見たって、失言のしようもない。

 もっともあんな仏頂面で人生生きていて、一体何が面白いんだ、という気もしなくもないが(笑)

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 なんで少子化の話を、ジェンダー問題にすり替えるやつがいるんだ? 女性が子供を産みずらい社会だからです、とか言っちゃって?

 子供を持ちたがらないのは、「男と女」のカップルだ。「女」が産みたがらないわけじゃあない。
 そこにジェンダーの、入り込む余地なんかない。
 それが正しい分析じゃあないのか。
 それとも子供を産むのは、全部シングルマザーだとでも思っているのか?

 何でもかんでも女性差別にしたがる、この頭の固い連中は、まったくどうにかならないものか。
 出来合いの定規を当てはめて、測って回っては、これも差別あれも差別とわめいている。
 社会現象なんてものは、もっと複雑で、割り切れない。融通無碍に、とらえるべきものじゃあないのか。

 脳みそが単純なものだから、何でも単純化して考えたがる。
 原理主義者って、本当に嫌ですね。

 (参考:少子化についての私の持論はここらへんに――)

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