生稲晃子は悪くない

 一年足らず前か、統一教会の問題が日本を席捲した。
 どの政治家が、どんなかかわりを持ったかが、いちいち暴露された。

 そんな中で、生稲晃子氏の件も報じられた。
 昨年の参議院選挙の最中に、八王子の教団施設を訪問し、その集会で投票をお願いしたというものだ。

 だが――

     *

 生稲晃子は、ちっとも悪くない。
 それがいけないことだなんて、全然知らなかった。
 そこが何の施設かなんて、わからなかった。
 ただ言われるままに選挙活動をして、ニコニコと、手を振っていただけなんだ。

 晃ちゃんは、全然悪くない。
 そもそも、統一教会って何なのか、それさえ知りはしなかった。
 むずかしい政治のことなど、初めからなんにもわからない。
 ただ渡された台本通りに演説をして、ニコニコと手を振る。それだけの人なので、何も悪いことなど、できようはずもない。

 数字だけはもういい歳だけど、心は16歳の少女のままだ。
 心だけじゃあない。頭の中だって、無垢なままなのだ。
 複雑な世の中の仕組みなんて、まったくわからない。
 いくつになっても、アイドルに罪はない。悪いのはいつでも、アイドルを食い物にする大人たちだ。教団で票集めをもくろんだ、指南役の責任でしょう。

    *

 晃ちゃんは、全然悪くない。
 むずかしい政治のことなど、何にもわからない。そんなことは諸先生方に、任せておけばいい。
 ただニコニコと、笑顔をふりまく。それだけが役目の、議員さんなのです。

 今でもファンは、心の中のペンライトを振って、応援してくれています。
 それはあの頃と、何にも変わってません。
 だから生稲晃子も、頑張ります。
 日本のため、国民のみなさまのために。ただただニコニコと、手を振り続けます。

 これからも生稲晃子を、どうぞよろしくお願いいたします。

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