文武両道じゃないじゃん、智〇和〇山 

 昔、ある地方出身の浪人生と、話をする機会があった。
 聞けば、C高校の出身だという。
 学校名を特定されるといけないから、一応イニシャルとしておこう(笑)

 C高校と言えば、甲子園出場の常連校なので、びっくりして聞いた。
「え? あの学校って、ただのスポーツ学校じゃなかったの?」
 その生徒は十二分に勉強のできる、優秀な生徒だったからだ。

 彼女(女生徒でした)は笑いながら、説明してくれた。
 ウチの学校は、進学コースとスポーツコースがある。
 スポーツコースは一学年10名で、全員が野球部員である。授業はもちろん、ホームルームも別枠で、野球漬けの毎日を送っている。
 一方大半の生徒は(一学年135名)進学コースで、中高一貫で一流大学を目指す、というわけだ。

     *

 まあ、そこまでは、ありがちな話ではある。
 私立学校が学校の名を上げるには、大学の進学実績と、スポーツ分野での活躍が二本柱だ。だから経営戦略としては、当然の選択なのかもしれない。

 だが話の先を聞いて、思わず吹き出してしまった。
 いわく、進学コースの生徒は6年間、詰め込み式の受験勉強に明け暮れている。青春も何もない、灰色の学校生活だ。

「受験勉強のさまたげになるからと、進学コースでは、運動系の部活は禁止なんです」

    *

 ホームページによれば、当校の建学の理念は、文武両道だそうだ。

 なるほど甲子園には出る、一流大学には受かる。だから学校自体は両道なのかもしれないが、教育的にはちょっとばかり、意味が違いすぎる。
 一つの人格の中に、「文」と「武」の両方が備わった、円満な人間を育む。それがもちろん、本当の文武両道だろう。

 脳みそまで筋肉になったような野球馬鹿と、ペーパーテスト専門の受験ロボットの、両方がそろっているから文武両道?
 もはや「物は言いよう」というレベルを超えた、完全な詐欺でしかない。 
 教育機関の風上にもおけない、各種カタワ(注)を取りそろえる、カタワの生産工場なのだ。

 (注:NGワードなのはわかっています。
  でも誰も読まないブログでは、何を言っても許されるのです。
  キチガイの独り言まで、検閲されるいわれはありませんからね 笑)

コメント

タイトルとURLをコピーしました