(話は前項から続く)
前項では、所得税と給付の話をした。
ではこれが、消費税だったらどうなのか? 消費税で給付の原資をまかなうのはありなのか、なしなのか?
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この消費税については、所得税以上に誤解が多い。
特に「識者」と称して偉そうに語る連中ほど、勘違いしているから始末に負えない。
彼らの主張はこうだ。
消費税は金持ち優遇だ。
貧乏人の家計は火の車で、給料のすべてを消費に回さざるをえない。つまりは所得のすべてが消費税の対象となる。
それに比べて金持ちは、懐に余裕があるから、貯金や投資にお金を回せる。
貯金した分には消費税は掛からない。だから金持ちほど負担は少なくなる、ズルい制度なのだ。
これを聞いた一般国民は、すっかりそうと信じ込む。
なるほどそんなカラクリがあったのか。さすが先生方のおっしゃることは違うと、有難がって拝聴しているようだ。
だがしかし。――
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【ファクトチェック】→【判定】誤りです
それはそうだろう。
そうして投資で増やし、あるいは貯蓄されたお金は、最後にはどうなるのか?
もちろん引き出されて、何かに使われる。
そしてそのときには、ちゃんと消費税を取られるわけだから、結局は同じことになるのだ。
そのままため込んで、使わないヤツだっている?
だが永遠に使わないお金なんて、ただの預金通帳の数字にすぎない。そんなものを有難がっているただのバカなら、うらやましくも何ともないだろう。
そのうえもし、使わずにため込んだまま、当人が逝ってしまったらどうなるのか。遺産相続が行われ、そのときは相続税が徴収される。
そのときは10%なんて騒ぎではない。大金持ちなら最高55%が、税金で持っていかれる。
消費税なんかより、その方がはるかに国庫に資することになるわけだ。
先述の主張をするようなエセ識者は、そのことがわかっていない。
目の前に今ある状況だけに視点が限局されて、その先に起こるかもしれない「未来」も「可能性」も見えていない。
要するに、バカの見本なのだ。
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もちろん消費税は、所得税のような累進課税ではない。
だが税率は同じでも、金持ちほど金を使って、その分払う消費税も増えるわけだから、ある程度の累進性は確かに存在するわけだ。
そのうえ消費税は、所得税より透明度が高い。簡単にちょろまかすというわけにはいかない。
所得税には悪質な脱税だけではない。節税という名の、合法的な脱税の手口がいくらでも存在する。
何でもかんでも経費で落として、ほとんど税金を払わない自営業者の話なんかも、きっと聞いたことがあるだろう。
消費税にはそれがない。そのことを考えれば、所得税よりもはるかに公平なシステムなのだ。
だとしたら、消費税を通して集めた税金で現金給付をする――あるいはその究極の形態として、ベーシックインカムを保証する。
そんな政策にも実は、十二分な妥当性があるのだ。――
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