(話は前回から続く)
北海道のアイヌ人と沖縄の琉球人は、身体的特徴がきわめて類似している。(注)
あくまで平均での話であるが、お笑いの小島よしおを思い浮かべてもらうとわかりやすい。彫りの深い「濃い」顔に、太い眉……、その他枚挙にいとまがない。

しろうと目にはこの現象は、とても不思議に映る。
地理的に近接しているならともかく、日本の北と南の果てである。そんな遠く離れた二つの土地に、一体どんな共通項があるというのか?
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種明かしは、きわめて単純である。
三千年前までは、日本列島の全域に彼らの祖先が暮らしていた。これを通例「縄文人」と呼ぶ。
そこに稲作文化をたずさえた新しい集団が、大陸から渡来した。彼らは列島の中央から、北へ南へと広がって行った。そして最後に残った未踏の地が、上記の二つだったというわけだ。
渡来人は、別に縄文人を駆逐したわけではない。
共に暮らし、やがて混血して「弥生人」となった。現在の日本人の、大半のルーツはそこにある。
縄文人も渡来人を拒まなかった。喜んで迎え入れたにちがいない。
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さて、縄文人の中には、もちろんあの神谷宗幣の先祖もいた。
ご先祖も頭が悪かったので、きっと「縄文人ファースト」を叫んだであろう。オレたちのドングリ林に、「稲」とかいう雑草を植えて荒らすな、――と仲間を煽動したにちがいない。
もしその言葉に、周囲が耳を傾けていたとしたら。渡来人たちを不法移民と称して、追い返していたら。一体どうなっていただろう?
21世紀のわれわれも、いまだにドングリを集め、イノシシを追いかけて暮らしていたかもわからない。
さすれば、頭の悪い縄文人が比較的少数派だったことが。日本の歴史にも大いに幸いした、というわけである(笑)――
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