<斎藤元彦> 今や選挙は、ネットヤクザの思うがまま

<斎藤元彦> 

 斎藤元彦の逆襲当選って、ネット叩きの延長だ、って知ってた?

 何の生き甲斐もない下級国民の有象無象が、あるときネットの力に目覚めた。
 自分たちがSNSで騒ぎさえすれば、有名人たちが土下座する。芸能界から追放され、ときには首もくくる。 
 なんだ、オレたちカス人間だって、やれば結構できるじゃないか。

 というので、今度は同じ手法で、政治の世界にも乗り出した。
 事実無根のデマと、もっともらしい物語をでっち上げて、サイバー空間で暴れまくる。 
 証拠も、検証も、節度もいらない。言ったもん勝ちだ。ときには立花孝志なんていう、ゴロツキのネットヤクザを引っ張り出す。

 そうして、自分たちと同じくらい頭の悪い大衆をあおれば、選挙結果をひっくり返すことだってできる。――そして実際、結果はあいつらの目論見通りになった。
 十年一日の「良識」に基づいて、選挙予測をしていた朝日新聞なんぞは、今ごろ青い顔をしていると思うよ(笑)

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<逆パワハラ>

 学校現場で「体罰絶対禁止」になって久しい。
 生徒に手を上げるな。口で言い含めろ。諭して導くのが教育だ。
 確かに理屈はその通りだが、中には一筋縄ではいかない、タチの悪い連中もいる。
 やりたい放題やっておいて、「ほら、殴って見ろよ。教育委員会に言いつけてやるからな」と挑発してきたりする。

 最近はそんな不条理が、学校から職場へと拡大してきた。
 パワハラがタブーになり、やたらとやり玉に上がる。
 すると上司の方が萎縮してしまって、何も指導できなくなる。

 勘違いした部下が付けあがって、逆に上司をイジメだすかもしれない。
 そうなれば「逆パワハラ」だ。「権力がない・・」連中が、世論を味方につけることで、逆説的に理不尽な力をふるい始める。

 人権にばかり過度に配慮することで、世の中の大切な秩序が失われる。
 そんな嘆かわしい時代の風潮の、一例だと思う。

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< ホルモン焼き屋に臓器を提供する>

 ドナーカードというものがある。
 自分の死(脳死)後に、臓器移植のために臓器を提供する意思を示す。
 カードというよりはシールで、免許証や健康保険証に貼り付けておく。

 ある男が言った。
 自分も死後は臓器を提供をする。でも提供先は医療機関ではない。ホルモン焼き屋に、臓器を提供したい、と。――

 もちろんただの、ブラックジョークであろう。
 だがしかし、「捨身飼虎(しゃしんしこ)」という法話もある。
 釈迦はその前世において、飢えて死にかけた虎たちに、わが身を投げ与えた。その肉を生き餌とすることで、虎たちの命を救ったのだ。
 そうして虎を養うことが、慈悲と自己犠牲の訓話となるとすれば。飢餓にある人間を救うことは、さらに最高の菩薩行となるのかもしれない。

 だが残念ながら、 ホルモン焼き屋の客は、そんなに飢餓に苦しんではいない。
 たいていは、手軽なつまみで一杯やりたいだけの、ただの酔っ払いなのだ(笑)――

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