朝ドラは性差別 

 朝ドラは、性差別だと思う。

 毎度毎度、主人公は女性と決まっているからだ。 

     *

 またいつもの男尊女卑が、ヒーローは男に決まってるだろ、とわめいている。
 女ばかりを優遇するのは、逆差別だとなじっている。
 ――きっとそんなふうに、思ったでしょう。

 残念でした。外れです(笑)

     *

 放映される時間帯から、考えてもわかる。朝ドラは視聴者の、大半は主婦層だ。
 利用者に寄り添う、番組を作るのは当然だ。――それがNHKの言い分だろう。
 もちろん、至極ごもっともである。

 だが実はそこには、誤った思い込みが隠れている。
 そうだった。 男は外で働くもの。女は家で家事をするもの――そしてテレビを見るもの(笑)。
 そんな決めつけが、前提となっているのだ。

 これはあまりにも古臭い、価値観の押し付けである。実に凝り固まった、ジェンダーロールについてのステレオタイプ(和訳:性別役割分担についての固定観念)だ。
 どうしてその、逆であってはいけないのか?
 女が外で働き、男が家で家事をする。
 あるいはまた、夫婦そろって働いて、家事は分担するのが理想ではなのか。

 それはただの、空論ではない。
 現に「主夫」と呼ばれる、人種も現れた。リモートワークで在宅の男たちも、あの時間なら朝ドラを見るかもしれない。
 もちろんまだその比率は少ないが、そんなきざし始めた社会変革の、先導役をつとめるのが公共放送の役割ではないのか。
 それなのにいつまでも、千年一日の番組構成にしがみついている放送局は、実にけしからんらではないか。

 否。それを言うなら、男性ばかりではない。
 LGBTとかもいるだろう。なぜ彼らが、ヒロインではいけないのか。
 また性別だけの、問題ではない。たとえば障害者はどうなのか?
 ヒロインはどうしていつも、二本の足で立っているんだ。手足の欠けた人だって、いるはずだ。
 多様性の観点からも、問題が大有りだろう。

     *

 これが私の論点です。――だけどけっして、持論というわけではありません。
 こんな言い分も成り立ちますよ、と試しに言ってみただけです。

 何でも差別と噛みつくフェミニストなら、いかにも言いそうなことだ。だからちょっと、彼らのまねをしてみたのです。
 まだ誰も気づいていないようなので 代わりに指摘してあげました。

 まあなんて親切な、心やさしいおじさんでしょう! (笑)

     *

 NHKは、実にけしからん。――

 さあみなさん、攻撃のネタは見つかりましたよ。
 一斉の抗議の電凸で、やつらの業務を止めましょう。サイトを炎上させましょう。
 何なら渋谷の神南まで行って、放送センターを焼き討ちしよう。

 みんなの大好きな有名人叩き――ネットリンチの時間ですよ。
 やつらを土下座させよう。できれば首を、くくらせよう。
 あの時も、またあの時も、さぞ痛快だったでしょう。
 今度もあれで、行きましょう。

 NHKは、有名人ではないって? 同じことです。
 あそこの会長は、総理大臣よりも高給取りだ。一般の職員だって、平均年収1千万の、上級国民ばかりなんだ。
 むかつくでしょう? 妬ましいでしょう?
 だからみんなで、やっつけようよ。

 一人では何もできないカスですが、たとえ有象無象でも、寄ってたかれば千人力だ。だからみんなで、一斉に攻めかかろう。
 得意のゲリラ戦術でいこう。ネットの闇は安全地帯だ。匿名の壁のこちらに身をひそめて、背後から襲いかかる。
 でもときにはもっと男らしく、正々堂々と、無言電話で勝負しよう。(笑)

 私たちは頭がいいので、ハイテクも駆使できる。
 クリックの仕方も知っている。キーボードの叩き方も知っている。 
 仕組みはまったくわかってないが、とりあえずとっても今風で、かっこいいサイバー戦士なのだ。

 これなら私たちでも、正義を気取れます。みんな令和の志士なのだ。
 どうせ全員、暇を持て余しているんだ。せっかく金のかからない、楽しみを見つけたのだから、大勢で騒ごうよ。
 クソつまらない人生で、他に生き甲斐ないですから。とことん、これで行きましょう!

 そうです。さあ、みんなでNHKを、叩きましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました