次の二つの英文は、同じ意味である。
He said, “I don’t like it.”
He said that he didn’t like it.
前者のように、セリフをそのまま引用する話し方を「直接話法」と呼ぶ。後者のように引用符を用いず、発話内容をさりげなく地の文に埋め込むのが「間接話法」だ。
当然のことながら、英語に限った話ではない。日本語にも同様な使い分けが見られる。
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男は間接話法で語り、女は直接話法で語る――これが思い切りジェンダーバイアスな、自分の持論である(笑)
自分たち男性は通例、
――あいつ嫌がってたぜ。
のような言い方をする。これは一種の間接話法だ。
一方、
――あの人「いやだあ~」って言ってたわよ。
は女言葉だ。直接話法は、女の好むしゃべり方なのだ。
もちろん女だって前者のような、間接話法を用いることはある。
だが逆に男が
――あいつ「いやだあ~」って言ってたぞ。
と口真似でのたまうのは、かつて一度も聞いたことがない(笑)
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女は直接話法で語る――つまりはまるで役者のように、芝居の中の人物になりきって、思い入れたっぷりにセリフを語る。
きわめて演劇的に、目の前にない仮構の世界に入り込む。
つまりは女は、嘘つきの天才なのだ(笑)――
(話は次回に続く)
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