先日のニュースにあった。(注)
AIに東大の入試問題を解かせたら、理Ⅲの合格水準を上回る得点を上げたというのだ。
AIってすげえなあ、とみんな感心しているらしい。
だがしかし、――
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① ハイレベルだとか言われていても、東大の入試問題も所詮は、高校生に解かせるために意図されたものだ。
本当の専門家たちの知識レベル――知能レベルから言ったら児戯に等しい。その実はせいぜい、入門編でしかないような内容なのだ。
➁ そのうえ「合格点を取る」というのは、「完全に解答できる(満点)」こととはまったく違う。
理Ⅲの合格最低点は、おおむね6割5分と言われている。実際今回のAIの得点は、550点満点のうち374点(68%)らしい。
何と上記(①)のような問題で、3割以上も失点している。3つに1つは間違えているイメージだ。
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この2つから導ける結論は言うまでもない。
少なくとも現段階では、AIなんて全然大したことはない。――
もちろんただの機械にすぎなかったものが、このレベルにまで達しただけでも、十分ほめてつかわそう。
だがAIに対する一般の期待とは、まだまだ大きく乖離している。
世の中のおおかたの人間は、AIは神とは言わないまでも、最高の叡智を持ち合わせた賢者であるかのように思い込んでいる。
だから何でもAIに聞いてみよう。AIに任せておけばいい、というわけだ。
だがしかし、たかだか大学の入試問題で、3割も間違えてしまうようなヤツらに。何かを相談しようなんて、どうみても愚の骨頂だろう。
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自分はかつて、英語の講師をしていたからよくわかる。
その程度の連中に、教壇に立つ資格はない。誰かに何かを教えるなんて、おこがましいとしか言いようがない。
専門知というのはもっとずっと深遠で、ある意味神聖なものだ。
大学に合格した後に、その分野で何十年もの研鑽を積んで、初めてかちえることができる。
かろうじて理Ⅲに滑り込んだような学生のごときが、――あるいはいまだそのレベルのAIごときが、もとより及びうる境地ではないのである。……
参考過去投稿:
頭がよかったら理Ⅲ(東大医学部進学過程)なんて行きやしない
続・頭がよかったら理Ⅲ(東大医学部進学過程)なんて行きやしない
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