かつて女芸人といえば「ブスいじり」が専門であった。まあ、芸人の側から見れば「ブスいじられ」だ。要するに、容姿をネタにして笑いを取る以外は、能がなかった。(参考:さんまさん、責任取ってね)
そんなころある一人の女芸人が、お笑い番組のMCに要望を出した。自分は本筋の話芸の方で勝負したいので、容姿をあげつらうのはもうやめてほしいと。
それ以来、彼女は二度と番組に呼ばれることはなかった。
この子からブサイクを除いたら、あとには何も残らない――そう判断されたわけだ。
もちろん彼女の主張は正論である。
ルッキズムはけしからん。ブスいじりなんて、とんでもないことだ。それが今では、時代のコンセンサスとなった。
だが彼女は、肝心の自己評価を誤っていた。自分の立ち位置についての理解が、決定的に不足していたのである。――
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つい最近、レースクイーンたちが相次いで抗議の声を上げた。(注)
下半身ばかりを狙う「カメラ小僧」(注)が多すぎる。もっとマナーを徹底してほしい。できれば撮影禁止、出入り禁止にしてほしいと。
「自分たちは美貌を売りにしたモデルである」
「それなのに股間だけに焦点が当たるのは心外だ」
それが彼らの主張だ。
もちろん、これもまた正論である。本人の意に染まない性的部位の撮影は、セクハラ以外の何物でもない。
だが彼らの言い分は、その前提部分に疑義がある。
本当に「美貌を売りにしたモデル」だったら、そんな露出系のイベントにのこのこ顔を出したりはしない。
よそで出番がないから、呼ばれるがままに仕事を引き受けた。やっと仕事にありついた、というのが実情だろう。
それなのに被害者然とは、ちゃんちゃらおかしい。勘違いもはなはだしいだろう。
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それでは件の女芸人と変わらない。
まるでAV女優が「濡れ場はやめて。セクハラよ」と訴えるようなものだ。
何かと言えば性差別を言う、最近の時流にちゃっかりと乗っかった。
おへそが茶を沸かす。
あまりと言えばあまりにも、人笑わせな話なのである。――
(追記)
まあいわば、素っ裸で街を歩いている女が、「いやらしい目で見ないで!」と抗議するようなもんだ。
現今のわが国の法律では、わいせつの罪に問われるのは、実は鼻の下を伸ばしたエロおやじではない。そんなあられもない姿で闊歩する、当のイロキチガイの女の方なのだ(笑)



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